お台場アイランドベイビー 「伊与原新」

第30回(2010年)横溝正史ミステリ大賞 受賞作です。伊与原新さんのお話を読むのはこれが始めてです。
お話は、東京で大地震が起こった後、復興の途中という設定です。この本が出版されたのが、2010年9月。東日本大震災が2011年3月。とても読んでみてねとは言い難い状態があったわけで、伊与原新さんには御気の毒であります。

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伊与原新さんは、本を書くにあたり、阪神・淡路大震災をイメージしたという事ですが、ご専門は地球惑星物理学とか。本の中でも、ときどき、きちんと地震による土地のゆがみというかくずれかたが説明されています。地震の専門家がお話の中に登場するんだもの。作家さん自身が理系で地震も詳しいってことかと、あとで気づきました。

さてさて、ヤクザァな感じをかもしだす元刑事が主人公で、消えた子供達を探す物語です。おもしろそうな登場人物がいっぱいでできます。主人公も関西弁でいい味です。元上司の女性刑事も、でてくる子供達も。

全体を見てみると、話を前にすすめるのに忙しい感じがして、登場人物ひとりひとりの個性がもったいなかったです。
もっとダーウェイの話が聞きたかった。
女性刑事と公安の女性との交流も見たかった。
子供達の無邪気な部分も見たかった。
あれも、これも、まだまだいっぱい。

そんなわけで、総括するとおもしろかったのであります♪ もったいないとか、あれもこれもと思わせられて、次を読みたくなるパターン♪
また伊与原新さんのお話はこのままおっかけて読んでいきたいと思わせてもらえた、第1冊目でした。

お台場は、東京のお台場ですね。不勉強で、フジテレビがあるところってこと位しかしりませんでしたが、今回しっかり、お台場とはなんぞやという事を学べました。

お台場–wikipedia

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