魔性の子「小野不由美」

十二国記というシリーズ名を持つお話があります。ファンタジーです。
私達が住むこの世界とは違う世界が、描かれています。
ファンタジーには妖精がでてきて魔法でシャララララ~みたいなのがファンタジーだと思っていたことも遠い昔にありましたが、そうではないらしいです。
例えばこの十二国記では、ここではない別の世界が、国が、しっかりと書かれています。

Sponsored Link

表紙は綺麗な絵で飾られており、見た感じは中学生のための本かと思われるでしょう。しかし、40代の私も50代のだんなも10代の息子も、みんな楽しんだ本であります。
NHKがアニメとして放送もしていました。
この世界に入りこむとなかなか出てこれないのではないでしょうか。
どうぞ順番に読んでください。

【参考:十二国記 新潮社公式サイト】
http://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/

魔性の子
月の影 影の海
風の海 迷宮の岸
東の海神 西の滄海
風の万里 黎明の空
図南の翼
黄昏の岸 暁の天
華胥の幽夢
丕緒の鳥(2013年発売)

→「小野不由美さんの作品」をアマゾンで見る

→「小野不由美さんの作品」を楽天ブックスで見る

「魔性の子」を一番先に読むか、一番後に読むのか、意見の分かれるところです。

最初に書かれたものなので、最初に読むのが良いのでしょう。ただしこの本は、十二国記シリーズの一部でありながらその世界の事がほとんど描かれていません。私達の世界のお話です。
つまり、これを読んだ後、「月の影 影の海」から続く十二国記の世界をもっと知りたいと思わなければ、ホラーなだけの本になってしまいます。

私はこれを最後に読みましたが、最初に読んでもよかったと思っています。ただ、予備知識として、ただのホラーではないのだ、この後別の世界の別の国の物語が始まるのだと知っておかなければ、読み進んだかどうかは微妙です。この本の中でたっぷり人が死んでしまって息苦しいですから。

2013年に発売された「丕緒の鳥」は、別の世界の中心人物達がほとんど登場しないままだったので、私は少々がっかりしてしまいました。
庶民が(別の世界の民が)苦しむ様子は、日本が苦しむ様子にも思えて重い感じもしました。でも、思い返せばどの本も苦しむ人たちの様子が書かれているんですよ。主な登場人物(民ではない王のような存在であったり、王を守る守護神のようであったり)のその後がどうなったのか知りたい私にはがっかり、でも世界感はかわらずで何か考えさせられます。

このシリーズは続きを待つファンが多く、小野さんもプレッシャーじゃなかろうかと心配になるほどです。でも、さらに少しの間シリーズは続くらしいので私も待ちたいと思います。

コメントをどうぞ

答えを入力してください(必須) * リロードボタンを押してください。